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患者7割が救済外?  

 髄液漏れの診断に関して、「世界のどの基準よりもどの基準よりも科学的なものができたと思っている」。

 横浜市で記者会見した研究班の嘉山医師は胸を張った。

 この10年で脳脊髄液減少症と診断された人は患者団体「脳脊髄液減少症患者・家族支援協会」の推計で1万人。

 交通事故などの外傷で発症した人達は、損害保険会社から補償を拒まれ、金銭的にも困窮してきた。

 基準は治療に関係する各学会も了承しており、早期診断、早期治療につながるとみられる。

 同協会の中井代表は「患者たちは医師や家族、職場、学校でこの病気が理解されない事に苦しんできた。
 すぐには周知が進まないかもしれないが、徐々に広まっていくだろう」と期待する。

 ただ、研究班の中間報告で診断基準の内容が明らかになった6月以降、損保と交渉中の人たちからは、

 「今回の診断基準に合致しなければ、補償されなくなるのではないか」と不安の声が上がるようになった。

 7月の髄液漏れを巡る民主党議連の総会でも、患者たちから同様の声が相次いだ。
 
 今月6日に厚生労働省に陳情した中井代表は研究班の成果を評価しつつ、「患者の7割は今回の基準に合わない と言われる。海外ではより多くの患者を想定した基準が提唱され始めている」と伝えた。

 こうした危惧について研究班は中間報告書で、「まず第1段階として、『脳脊髄液漏れ』が確実な症例を診断
 するための基準で、その周辺病態の取り扱いに関しては、更なる検討が必要である」としており、
 更に研究を進めることにしている。

 中井代表が指摘したように、国際頭痛学会も診断基準を見直す方向にある。

 頭痛の分類や診断基準をまとめた「国際頭痛分類第2版」(04年)の作成に加わった研究者らのグループが
 4月、基準改定を提案する論文を米国頭痛学会の機関紙「ヘッデイク(頭痛)」の電子版で発表。

 症状が考えられていたより多彩だと認め、「多くの患者が現行基準を満たさない」と国際頭痛分類の不備を指摘 した。
 
 論文では新たな基準を提案している。

 ▽特徴的な症状の起立性頭痛について「15分以内に悪化する」としてきたが、時間制限をしない

 ▽(自身の血液を注射して漏れを止める)ブラッドパッチ療法で『72時間以内に頭痛が消える』としてきたが
  完治には2回以上必要な事も多く、『ブラッドパッチで症状が持続的に改善する』とする

 ▽髄液漏れを画像で確認できなくても診断可能などだ。
 
 国際頭痛分類は日本の訴訟で、患者の訴えを退ける理由によく使われてきた。

 しかし、大阪高裁は今年7月、「外傷が(発症の)契機になるのは決してまれではない」とした研究班の
 中間報告などを理由に、国際頭痛分類を『厳しすぎる』と批判し、患者の発症を認めた。

 国内外の基準の見直しの動きは、訴訟の行方にも大きな影響を与えそうだ。
 

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